陶器でできた冷凍うどん

麺は美しく、硬い。

私がお腹が空いたときに概ね作っているのが肉うどんです。冷凍うどんは茹でるよりも電子レンジで温めたほうが美味しいということに最近気づきました。そのぐらい冷凍うどんを食べている私ですが、いつも冷凍うどんの造形に目が惹かれます。想像の範囲内ですが、冷凍の麺は四角い枠の中に麺を入れてそのまま凍らせていると推測しています。有機的な造形の麺が枠に沿って固まることで意図しないねじれや隙間が生まれています。麺の粘りがあるせいか叩いても割れない頑丈さも面白いです。茹でる時に麺が柔らかくなり解かれていく様子も何度見ても飽きません。

そこで麺の造形の面白さを何かに使えないだろうかと考えていました。粘りがあり、尚且つこの硬さを再現できるのは陶器しかないと思いました。陶器は釉薬は使わず、焼くと白色になる粘土を使用しました。この素朴な素材と質素なうどんがマッチした作品になったと思います。

最終的に鍋の中に入れるはずの麺が外で使われることになるとは麺も思っていなかったことでしょう。

UDON dishmat –MoshiMo no mono
small product –2020
direction/design:Honami Okuda
photo:Nagomi Ito

UDON dishmat[MoshiMo no mono]
small product –2020
direction/design:Honami Okuda
photo:Nagomi Ito


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